色彩雑学

色彩雑学|パーソナルカラーに「賞味期限」はある?

色彩雑学|パーソナルカラーに「賞味期限」はある?

似合う色に賞味期限はあると思いますか?

アパレル会社で商品企画の仕事をしながら、店頭でお客様を接客することがあります。
そこで、時々こんな言葉を耳にします。

「昔は、この色が似合うって言われていたんです。
でも、今はもう着られなくて……」

 

その気持ち、すごくよくわかるんです。
私も若い頃はピンクが大好きで、鮮やかなピンクの服をよく着ていました。

今でもピンクは好きだけれど、
若い頃の勢いのまま鮮やかなピンクはもう着られない。

今選ぶのは白をたくさん含んだ桜色のピンク。

好きな色は変わらないけれど、昔のように選べなくなった色を見るたびに
「歳を重ねたな」
そう思う。


あの頃好きだった、カラフルな色。
あの頃、似合うと思っていた大好きな色。

そのどれもが、今の私にはしっくりこない。
20年前のあの頃も、自分のパーソナルカラーを知っていた。
だから、自分に似合う色も、自分をよく見せる方法も知っていたはず。
それは今も変わらない。



あの頃好きだった色は今も変わらず好きだけれど、あの頃の「ベストな色」が今の自分には似合わない。


似合わないというよりは
「違和感がある」
そういう方が正しいのかもしれない。

少し嫌な言い方だけれども、
似合う色にも、「賞味期限」があるのかもしれない。
そんなふうに思わずにはいられない。

パーソナルカラーは「一生もの」

それなのに、
昔似合っていた服が似合わなく感じたり、
「これが私らしい」
そう思って自信を持って着ていた色を、自然に選べないのは
どうしてなんだろう?


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年齢を重ねるほど、そう感じる人は、きっとたくさんいるのではないでしょうか。

パーソナルカラーは本当に一生ものなのか。
それなら、どうして昔似合っていた色に違和感を覚えるのか?

9月の色彩雑学では
パーソナルカラーは本当に一生変わらないのか
変わらないのであれば、似合う色が変わっていくのはなぜか
その理由を深掘りしてみたいと思います。




パーソナルカラーは「変わらない!?」


パーソナルカラーは、生まれ持った肌・髪・瞳などの色素傾向や、それらの調和をもとに導き出されます。

皮膚の色は、単純に「ベージュ」という一色でできているわけではなく、さまざまな要因と光反射によって見える色が変わってきます。


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肌の色をつくる代表的な要素には、

・メラニン(表皮)
黒や茶色の色素で、紫外線から肌を守るために作られます。
肌の色の濃淡や、日焼けによる色の変化に大きく関係します。

・カロテノイド (皮下脂肪や角層)
黄色や橙色の色素。食事などで摂取したものが皮膚に移行し、肌の黄色みを決める要素の一つ。

 
・ヘモグロビン(真皮の血管)
血液中にある赤い色素。
酸素が多いと鮮やかな赤、少ないと少し黒っぽい赤になり、肌の血色感や赤みを作り出します。

これらの色素や血液成分が重なり合うことで、私たちが見る肌の色がつくられています。



これらの色素傾向は、言ってみれば、私という軸をつくる「設計図」のようなもの。
年齢によって肌の見え方は変化しても、生まれ持った色素傾向そのものが大きく変わるわけではありません。


イエベ・ブルベという土台は、一生変わらない

そして、肌の色は、この3つだけの要素だけで決まるわけではありません。

メラニンやヘモグロビンなどによる光の吸収に加え、血色、水分量、角層、真皮の状態など、皮膚内部の構造による光の散乱も、肌の見え方に影響します。

さまざまな光学的要素が重なり合うことで、私たちは「肌の色」を見ているのです。

だから、肌はいつでもまったく同じ色に見えるわけではありません。

さらに、肌の色だけではなく、瞳や髪の色との調和によって、その人だけのパーソナルカラーが決まります。
この「色素の設計図」ともいえる生まれ持った傾向は、年齢によって大きく変わるものではありません。

だからこそ、パーソナルカラーは「一生もの」と言われるのです。


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似合う色が変わったと思う一番の理由


私たちの肌の色を構成する土台は、一生変わらない

それなら、どうして似合う色が変わった」と感じるのか?

その大きな理由の一つは、パーソナルカラーはただ単に肌の色だけを見て判断しているのではないからです。

年齢を重ねると変化していくのは、肌の色や髪色・髪質だけではありません。
骨格や筋肉、脂肪、皮膚なども変化し、顔つきそのものが少しずつ変わっていきます。

人は長い人生の中で、笑ったり、悩んだり、驚いたり、さまざまな表情を繰り返します。
その積み重ねが、少しずつその人独自の表情や顔つきをつくり、雰囲気を形作っています。

同じ顔立ち、同じパーソナルカラーであっても、20歳の頃と50歳になったときでは、受ける印象は異なります。
そこには、肌や顔立ちの変化だけではなく、その人が生きてきた時間や経験も影響しているのではないでしょうか。

その人が生きてきた時間が加わっていくことで、土台となるシーズンが変わらなくても、似合い方が変わっていく。
これがパーソナルカラーが年齢とともに変化するのではないかと思ってしまう理由なのです。




4シーズン別に考える年齢とともにかわる「似合い方」の再設計


パーソナルカラーを知ると、どうしても
「似合う色/似合わない色」
この二択で考えてしまいがちです。

けれど、大人になるほど必要になってくるのは、色を「制限」することではありません。
パーソナルカラーを、今の自分を魅せるための「設計図」として使うことです。

パーソナルカラーを知ることは、色を制限したり排除したりすることが目的ではありません。
そのシーズンの魅力を今の顔と今の自分に合わせて再設計することで、年齢を重ねても、日焼けをしても、「自分らしく、魅力的に魅せる」ことができるのです。




SPRING | 鮮やかさを「減らす」のではなく、置き場所を変える


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Springの魅力は、明るくクリアで軽やかな色。

年齢とともに肌の明度感や透明感が変化し、以前は自然に違和感なく着こなせていた鮮やかな色が強く感じることがあります。
さらに、若い頃の
「フレッシュで軽やかな顔の印象」と、
「人生経験を重ねた後の落ち着いた表情」では、
同じクリアで鮮やかな色でも受ける印象が変わる。


そんなときは、鮮やかさを手放すのではなく、面積と顔との距離を調整する。

顔周りは少し明るく穏やかなトーンにし、鮮やかな色はバッグやボトムで取り入れる。
Springの魅力である「明るさ・クリアさ・軽やかさ」を残しながら、今の自分の顔立ちや肌の変化に合わせて、色の鮮やかさや明るさ、取り入れる面積を調整していくことが大切。


「明るさは活かしながら、今の表情に合わせて色の強さと取り入れる場所を調整する」




SUMMER | 柔らかさの中に、自分らしい輪郭を作る


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Summerの魅力は、涼しげで柔らかく、繊細な色。

年齢とともに肌の明度感や透明感が変化し、以前は自然になじんでいた淡く繊細な色が、少し物足りなく感じられることがあります。
反対に、柔らかな色だけでは、顔の印象がぼやけて見えることもあります。

さらに、若い頃の
「みずみずしく、繊細で軽やかな顔の印象」と、
「人生経験を重ねた後の、落ち着きや深みを感じる表情」では、
同じ柔らかく上品な色でも受ける印象が変わる。


そんなときは、「淡い色が似合わなくなった」と考えるのではなく

眉やメイク、アクセサリー、色の濃淡などで適度な輪郭をつくる

顔周りは柔らかな明るさを残しながら、眉やメイク、アクセサリーで適度なコントラストをつくる。
Summerの魅力である「涼やかさ・柔らかさ・上品さ」を今の自分の顔立ちや肌の変化に合わせて、色の明るさや鮮やかさを調整していくことが大切。


「淡い色が似合わなくなったのではなく、柔らかな色をきれいに見せるためのコントラストを少し足しましょう」




AUTUMN | 深みを残しながら重さを調整する


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Autumnの魅力は、深みがあり、穏やかで温かみのある色。

年齢とともに肌の明度感や透明感が変化し、以前は自然に調和していた深みのある色が、重たく感じたり、顔色を沈ませて見せたりすることがあります。
さらに、若い頃の
「健康的でエネルギーを感じる、のびやかな顔の印象」と、
「人生経験を重ねた後の、落ち着きや奥行きを感じる表情」では、
同じ深みのある色でも受ける印象が変わる。

そんなときは、深みをなくすのではなく、「深みの密度」を調整する。

顔周りでは少し明るい色にし、深い色はボトムへ移す。
そして素材の光沢や首元の抜け感を使う。
Autumnの魅力である「深み・穏やかさ・温かみ」を残しながら、今の自分に合わせて、色の濃さや鮮やかさ、重さを調整していくことが大切。


「深い色が似合わなくなったのではなく、今の顔には深みを少し分散させると美しく見えます」




WINTER | 強いコントラストを「なくす」のではなく再設計する


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Winterの魅力は、コントラストがあり、凛とした存在感を持つ色。

年齢とともに肌の明度感や透明感が変化し、以前は自然に顔立ちを引き立てていた強いコントラストが、今は色の強さだけが先に目に入るように感じられることがあります。


さらに、若い頃の
「シャープでフレッシュな顔立ち」と、
「人生経験を重ねた後の、落ち着きや深みを感じる表情」では、
同じコントラストの強い色でも受ける印象が変わります。

そんなときは、強さをなくすのではなく、「コントラストを再設計する」。

黒を顔から少し離して、黒の面積を調整する。
シルバーで光を足す。
Winterの魅力である「コントラスト・凛とした強さ・存在感」を残しながら、今の自分の顔立ちや肌の変化に合わせて、色同士の明暗差や面積、取り入れ方を調整していくことが大切。


「黒を手放すのではなく、今の顔に合わせて黒の面積を変えてみましょう」




年齢を重ねるほど、パーソナルカラーは「設計図」になる


・Springは、鮮やかさの置き場所を変える。
・Summerは、柔らかさの中に輪郭をつくる。
・Autumnは、深みの密度を調整する。
・Winterは、コントラストの強さを調整する。

パーソナルカラーそのものは変わっていない。
変わっているのは、その色の使い方。
面積、距離、明暗、素材、組み合わせ、そして顔周りのコントラスト。

さらに、今の自分の「好き」も尊重する。

パーソナルカラーに「賞味期限」はあるのか?
答えは、NO。

賞味期限があるのは「色」ではなく、その色との付き合い方なのかもしれません。


若い頃に似合っていた色を、今の自分にもう一度似合わせる。
好きになった新しい色を、今のパーソナルカラーと調和させる。

それは、似合う色に賞味期限があることではありません。

パーソナルカラーは、一生変わらない。
でも、その色を美しく見せる方法は変わっていい。
人生を重ねるほどに変わっていっていい。

色は変わらない。
人は変わる。

だからこそ、「似合う」を、人生とともに再設計していく。

それが、年齢を重ねたパーソナルカラーの新しい楽しみ方なのだと思います。

今の顔にどう似合わせるか。
今の自分が好きな色をどう取り入れるか。
今の自分は、色を使ってどんな印象になりたいのか。

パーソナルカラーは単なる「似合う色のリスト」ではありません。
今の自分を知り、今の自分らしく色を楽しむための、人生を彩る、「設計図」なのです。





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心に関わるパーソナルカラーの執筆はCLE協会へ

色が人に与える影響は意外にも大きく、
毎日、朝起きてから色を選ぶという「選択」を私たちは無意識に行なっております。

1980年代に日本へ渡ってきたパーソナルカラーを‘日本の国民性’に合わせたパーソナカラーとして

CLE協会は【外見の似合う色と性格傾向の特性】に関するパーソナルカラーを提唱しております。

  • 同質性と異質性の違いによる心理的な色の選び方
  • パーソナルカラーを自己受容へ活用
  • 4つの個性がチームを動かす、パーソナルカラー×チームビルディングについて
  • 自己を見つめる時間、リフレクションとパーソナルカラーの可能性

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